Phono Equalizerの目的はRIAA曲線で変調された信号を再生時に元に戻すことですが、従来のイコライザーではf特(音圧周波数特性)のみの復調精度が追求されており、位相シフトがイコライジングの途中で発生していました。
HEQA01では、f特だけでなく位相も含めてフラットに復元できる回路を採用し、この欠点を取り除くことに成功しました。位相特性を重視したHCTR01(MCカートリッジ)の特性を100%発揮させることができます。
イコライザー回路にはNF+CR型を採用しており、まずNF型ローブースト回路でRIAAカーブの低域を補正し、CR減衰回路で高域のロールオフ補正を行っています。入力バッファーにはアナログデバイセズの超低雑音オペアンプAD797、NF型ローブースト回路と出力バッファーにはTIの超低雑音高速オペアンプOPA627という最高の性能を発揮できるチップを採用しています。
位相特性を重視した設計で、RIAA回路を介して信号を入れた際の出力は、ゲインも位相も可聴帯域全域にわたってフラットになっています。ちなみに仕様では、20Hz〜20kHzにおける再生位相偏差は±1°以下、RIAA偏差は±0.2dB以下となっています。
また、消磁回路を搭載しており、レコード再生中にパネルのデガウスボタンを押すと、リレーで入力をショートし、コア材の帯磁を除去します。
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